日曜日に松浪府議にお誘いいただき、二宮尊徳7代目子孫の中桐万里子さんの講演会に参加しました。
ご講演が素晴らしすぎて感動しっぱなしでした。
4月にfacebookで、「二宮金次郎の報徳思想が今の日本に必要だと思うに至り、二宮金次郎の映画を観に行った」ということを書いたら、松浪府議から、昔から二宮金次郎を学んでいて会にも入っているから良い場があればお誘いしますとご連絡をいただいていました。
この講演は、森信三さんの教えを学ぶ一般社団法人「実践の家」の全国研修大会(尼崎)の日程の一つで、中桐先生の講演だけ参加しました。
森信三先生は30年以上前にお亡くなりになっている教育界最大の人物と言われる方ですが、このようなことをおっしゃっていたそうです。
「2025年、日本は再びよみがえる兆しを見せるであろう。2050年になったら、列強は日本の底力を認めざるを得なくなるだろう。その再起再生の原動力になるのは、二宮尊徳の教えに基づくほかない」
96歳で亡くなっているので、この言葉は50年前ぐらいにおっしゃられたのでしょうか。
二宮尊徳の思想が必要だと考えていたので、凄い話だと嬉しくなりました。正にあり得る話だと思います。

長くなりますが、ぎっしりメモを取ったので、中桐先生にご迷惑にならない程度に紹介します。
・尊徳は「生活/暮らし」「労働」を実践へ磨き上げた人
・武士道との違いは、武士は国民の5%程度だったが、農民は8割以上であったこと。尊徳は農民の出身で、身近なヒーローであった。
・農業人の大先輩として、尊徳は天照を尊敬していた。なぜなら、飢えに苦しむ地域に降り立ち、知恵と技術を伝えることで地域を救ったから。例えば農業が成り立たない辺境な地に棚田を開発するなど。
・恵むのではない、その地を働くことができる場所に。生きることができるように。これが農業の偉大さ。
・暮らしにくい地域も実りの地へと変えたのが日本人。豪雪地域のトップ3は日本にあるが、海外では普通はそんな所に住まないから、対自然に対し覚悟と知恵と工夫で共生してきた日本人だからこそと言える。
・資本主義社会では「労働」は苦痛に満ちたものと定義され、自らの労働力を商品として売らざるを得ないが、日本では仕事は人のためにあり「はたを楽にする」ことご働くことであった。
・金次郎は、人間を受け手に閉じ込めない。それは人間への敬意。表彰制度でやる気にさせ、一人一人が投票することで、あなたはどう思うかを考えさせた。
・飢饉の時には、働けない高齢者への配給を減らし、「忍耐を仕事と考えてほしい」とお願いした。弱者として助け、かわいそうだと憐れむ傲慢な思想ではなく、一人一人の役割を創造した。これが「一円融合」。一人一人が創造者であると思い起こさせ、心の炎を燃やしていった。
・「大」に目を向ける減点法ではなく、「小」に目を向ける加点法。小さな実践を積み重ね、まちを豊かによみがえらせる力に変えていく。「積小為大」
・「生」という字には150通り以上の読み方がある。「死」は1通り。生き方はカラフルで多様なもの。生かし方があるもの。


これは講演の一部ですが、こんなにメモを取った講演会は初めてというぐらいの素晴らしい講演会でした。
やっぱり二宮尊徳の思想が必要だと、改めて感じました。